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2006年 10月 25日

懲りもせず




デメキンの藤兵衛が死んで約1週間。
いつまでもイモリのホセをバケツに隔離しておくこともできないので、小さな水槽を導入した。
さらに懲りもせず金魚3匹を購入。
コメット、水泡眼、三色出目金。
来年1月より飼い主となる彼女はなぜか佐藤さん、山本さん、高村さんと命名。
かくして金魚水槽は「オフィス」と呼ばれるようになった。
花奴という芸妓さんが一人いるのが気になるけれど。
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by luz_esperanza_777 | 2006-10-25 05:32 | Dias en Bs.As.
2006年 10月 25日

弱肉強食



デメキンの藤兵衛が喰われた。
水草にからまって動かないなと思っていたら、尾びれと片目を食いちぎられていた。

下手人はもちろん、イモリのホセである。
日本のアカハライモリは金魚と共生することができるのでイケルと思っていたのだが、スペイン野郎はどうやら違ったようだ。

いそいでホセをバケツに隔離し、藤兵衛を5%食塩水で満たした集中治療室へ。
藤兵衛はその後3日間生きて、4日目の朝、水面に横たわっていた。
僕は小さな藤兵衛の身体を観葉植物の鉢に埋葬した。

死んだ金魚を地面に埋めることもできないマンション生活で、ましてや小さな水槽で動物を飼うのは人間の単なるエゴかもしれないが、都会の生活の代償行為として必要なものではある。
もちろん、個人差はあるけれど。
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by luz_esperanza_777 | 2006-10-25 05:19 | Dias en Bs.As.
2006年 10月 18日

休日



休日の午後、Bosque de Palermoと呼ばれる公園へ出かけてみた。
日光浴でもしようかと思っていたのだが、広い公園の中で座る場所を見つけるのも難しいほどの人出。
しばらくウロウロと場所を探し、なんとか隙間を見つけて腰を下ろす。
周りは日光浴をしながら本を読んだり、マテを飲んだり。
園内には池や美術館、サイクリングロード、バラ園などがあり、レンタサイクルやインラインスケートで楽しむ人もたくさんいる。
僕たちもマテを飲みながら本を読んだり、三線を弾いたり。
まだ春先だというのに陽射しは初夏を思わせる強さで肌を焦がす。

夕方、ラバージェ通りに移動してビールを飲み、映画。
『回路』のリメイク、『Latidos』。
あんまり面白くないが、まあいいのだ。これぞ休日、といった充実した一日。
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by luz_esperanza_777 | 2006-10-18 06:54 | Dias en Bs.As.
2006年 10月 15日

石畳





かつてブエノスアイレスの道という道は、石畳で舗装されていた。
十数センチ四方、長さ20センチ余りの立方体の石を地中に埋め込み、敷き詰めてある。
現在は交通量の多い道を中心にアスファルト舗装が進んでいるが、この街を特徴づけるこの石畳は市内の住宅地などでまだまだ見ることができる。
世紀を超えてポルテーニョが闊歩し、馬車が、自動車が駆け抜けていった石畳は表面が磨り減り、磨かれ、柔らかな光沢を放つ。
夜、街頭の淡い光に輝く石畳の道を眺めていると、そこにブエノスアイレスが持つ情感を見ることができる。
誰もが目にしたことがある、石畳の上で踊るタンゲーロのショット。この街が持つ独特の雰囲気を語る上で、この石畳の存在は欠かせない。

しかし、この石畳が今、ブエノスアイレス市の頭痛のタネとなっている。
世界規模で進んだモータリゼーションはこの国にも押し寄せ、2001年の経済危機以降も自動車の保有台数は伸びつづけている。
加えてアルゼンチン国内では自動車産業が急激に発展しており、国内の自動車需要が以前にも増して満たされるようになった。
鉄道、地下鉄、バス、タクシーと公共交通機関がすべて揃ったブエノスアイレス市内でも、マイカーを持つ市民が少なくない。
そして、そんな自動車の使用者にとって迷惑であり、何の価値もないのがこの石畳なのである。
概してブエノスアイレスの石畳はメンテナンスがされておらず作りっぱなしのまま放置されているため、路面は大きくうねり、ところどころ石は欠け、自動車で走ろうものなら激しい振動と騒音を巻き起こすことになる。
これが運転手にとっては不愉快であるらしい。加えて、自動車へのダメージが気になるようだ。
それならアスファルト舗装なんぞせずに石畳を修復すればいいようなものだが、この石畳、今作るとすると大変な出費である。
石材も以前のように安くはないし、石をひとつひとつ並べてゆくには相当の人件費が必要だ。
そういう理由で、いまブエノスアイレスの石畳の上にはアスファルトが敷き詰められ始めている。

と、ここまでが一般論の前置き。
ここからは僕の話。

ある朝、寝不足でぼんやりした頭を振りながらアパートを出ると、見慣れた風景に違和感を感じた。
その原因がわからないままアパートの前に伸びる道・Valentin Gomezを横切ろうと歩道から足を踏み出した。
その時、ようやく僕は気がついた。
前日まで行われていた工事によって、この道の石畳がアスファルト舗装にすっかり変わっていたのだ。
前日の朝家を出てから舗装作業が始まり、深夜に帰宅するまでの間にすっかり終わってしまったものらしい。
昨夜は気づかなかったが、辺りにはまだアスファルトのにおいが強く残っていた。
かつてカルロス・ガルデルが、オズバルド・ブグリエセが暮らし、古いタンゴにも歌われたこのAbasto・Almagro地区も、どんどん姿を変えていく。

Nostalgia o Utilidad.

花より団子。
かつて南米の中でその美しさを誇ったこの街も、日本と同じように「どこにでもありそうな街のひとつ」に変わっていくのだろうか。
そして、僕もまた「ここではないどこか」を求めて旅をしなければならないのだろうか。
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by luz_esperanza_777 | 2006-10-15 01:59
2006年 10月 15日

剃…




およそ2年ぶりにアゴヒゲを剃り落とした。
べつに心境の変化も環境の変化もないのだが、朝ヒゲを剃っているときに「ちょっと剃ってみようか」と思い立ち、そのまま剃ってしまったといったところ。
ツルツルの自分のアゴに2年ぶりに再会したわけだが、これまであったものがきれいさっぱりなくなってしまうと、なんとなく物足りなく、落ち着かない気持ちになる。

しかし。
その日、誰も「お、ヒゲ剃ったね」と言ってくれなかった。
女の子が「髪切ったのに何で気づかないのよ!」と不機嫌になる気持ちが分かる。
微妙な屈辱感を感じながら「おれ、ヒゲ剃ってみたんだけど…」というと、ようやく事務所のみんなが「あ、ホントだ」と反応。
そこまではいい。まあ、気づいてほしかったことを考えるとよくはないのだが、まあいいや。
でも、その後がよくないのだ。

「なんだ、全然そっちのほうがいいよ」
「ずっと若く見える」
「もう伸ばさないほうがいいって」

…はあ、そうですか。

これまでの2年間はいったいなんだったのだろうと、しばし呆然とした日の午後。春風は軽やかに吹きすぎてゆく。
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by luz_esperanza_777 | 2006-10-15 01:53 | Dias en Bs.As.